SMTでわかること

SMTで測定できる6項目の唾液因子

SMTは試験紙を用いて、むし歯菌・酸性度・緩衝能・白血球・タンパク質・アンモニアの6項目を測定します。その検査結果は、既に確立された各種の分析法と相関を示すことを実証済みです。

<歯の健康に関する項目>

  • むし歯菌
  • むし歯菌が多いと、歯の表面に歯垢(プラーク)が付着しやすく、歯の健康を損なうことが知られています。
    SMTでは、う蝕原性菌数との関連性が認められているグラム陽性菌群によるレサズリンの還元能を検出しています。

  • 酸性度
  • 唾液の酸性度が高いと、口腔環境は酸性になり、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。
    SMTでは、pH指示薬の呈色変化から水素イオン量を検出しています。

  • 緩衝能
  • 唾液には、むし歯菌や食物由来の酸を中和する機能(緩衝能)がありますが、その働きが弱いと、エナメル質などの歯質が溶解(脱灰)しやすいことが知られています。
    SMTでは、一定量の酸存在下の複合pH指示薬の呈色変化から、酸に対する唾液の中和力を検出しています。

<歯ぐきの健康に関する項目>

  • 白血球
  • 歯と歯ぐきの間で細菌や異物が増加すると、生体の防御作用により唾液中の白血球が増加することが知られています。
    SMTでは、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、白血球エステラーゼ活性を検出しています。

  • タンパク質
  • 口腔内細菌や、歯と歯ぐきの間にあるバイオフィルム(プラーク)の影響により、唾液中のタンパク質が多くなることが知られています。
    SMTでは、尿検査に用いられている試験紙の技術を応用し、色素結合法により総タンパク質量を測定しています。

<口腔清潔度に関する項目>

  • アンモニア
  • 口腔内の細菌総数が多いと、唾液中のアンモニアが多くなることが知られており、口臭等の原因になるといわれています。
    SMTでは、血液検査で用いられている試験紙の技術を応用し、酵素サイクリング法によりアンモニアを検出しています。